UVカットメガネ・サングラスの選び方、年間を通じて目を守る方法【徹底解説】

UVメガネと帽子をかけた女性

「紫外線対策は夏だけで十分」そう思っていませんか? 実は、紫外線は一年中、そして曇りの日でも私たちの目に降り注いでいます。知らず知らずのうちに浴び続ける紫外線は、白内障などの深刻な目の病気や、シミ・シワといった肌の老化を早める原因にもなりかねません。

この記事では、「いつからUVカットメガネやサングラスを使えばいいの?」という疑問に答えながら、紫外線の目への影響、UVカットメガネやサングラスの選び方、さらに調光レンズやブルーライトカットレンズといった、UVカット機能を持った機能性レンズの魅力まで徹底解説します。大切な目を守るために、今日からできる紫外線対策を始めましょう。

目次
1)なぜ年間を通じて紫外線をカットする必要があるのか
 ┗ ①紫外線の強さの変化に注意:年間と1日のピークを知る
 ┗ ②目への影響:知らず知らずのうちに進むダメージ
 ┗ ③皮膚への影響:シミ・シワ、そして皮膚がんのリスク
2)UVカットメガネ(レンズ)を選ぶ際のポイント
 ┗ ①UVカット率と紫外線透過率を確認する
 ┗ ②UVカットの範囲(UV400)を重視する
 ┗ ③レンズの色とUVカット効果は無関係
3)おすすめのUVカット機能性レンズをサングラスにする
 ┗ ①調光レンズ「Transitions®(トランジションズ)」の魅力
 ┗ ②UVカット機能が付いたブルーライトカットレンズも選択肢に
 ┗ ③撥水スーパーコートで快適性アップ
4)レンズ交換と度付きサングラスについて
 ┗ ●レンズ交換の目安料金(2枚1組・税込)
 ┗ ●度付きサングラスを新しく作る・既製品を度付きにする場合
まとめ

1)なぜ年間を通じて紫外線をカットする必要があるのか

紫外線が関係していると考えられる病気

紫外線は、適度な量であれば体内でビタミンDを生成する助けとなる一方、浴びすぎると健康に悪影響を及ぼすことがわかっています。目の場合は、白内障や翼状片などの目の病気、皮膚の場合は、シミやシワなど肌へのダメージから皮膚がんなどの病気への影響が懸念されています。そして、この紫外線は季節を問わず降り注いでいます。


①紫外線の強さの変化に注意:年間と1日のピークを知る


年間紫外線UVインデックス 時間帯紫外線UVインデックス

紫外線の強さは、季節や時間帯、天候、場所によって大きく変動します。

●季節による変化:日本では、春から初秋にかけて紫外線が特に強くなりますが、冬でも紫外線はゼロではありません。年間を通して見ると、4月から9月の間に年間の約70%~80%の紫外線が降り注ぐと言われています。特に6月から8月は紫外線が「非常に強い」レベルに達することが多くなります。しかし、冬であっても紫外線は降り注いでいます。スノーボードやスキーといった冬のスポーツ時、雪からの反射によって紫外線量は増加することがあり(雪面では最大で通常の2倍近くの紫外線を浴びることがあります)、油断は禁物です。

●時間帯による変化:1日のうち、正午を挟む数時間(特に午前10時から午後2時頃)に紫外線のピークを迎えます。夏のこの時間帯には、1日の紫外線照射量のおよそ70%が集中するとされています。冬でも同じ時間帯に1日の照射量の80%~85%が集中することがあります。

●その他の要因:緯度が低い(南に行く)ほど紫外線は強くなり、標高が高い場所でも紫外線量は増加します。また、曇りの日でも薄い雲であれば紫外線の80%以上がオゾン層と雲を透過するため、「曇っているから大丈夫」というわけではありません。

このように、紫外線は一年中、そして様々な状況で私たちの目に降り注いでいます。そのため、特定の季節だけでなく、年間を通して継続的な紫外線対策が不可欠なのです。


②目への影響:知らず知らずのうちに進むダメージ


紫外線は主に眼球表面の角膜や水晶体で吸収されます。短時間の強い紫外線ばく露でも、以下のような急性の目の症状を引き起こすことがあります。

●紫外線角膜炎(雪目):強い紫外線を浴びた際に起こる急性の角膜炎症で、目の痛みや異物感、充血、涙が止まらないといった症状が数時間後に現れます。スキーやスノーボード、海水浴などで起こりやすい症状です。
また、長期間にわたる慢性的な紫外線ばく露は、以下のような目の病気のリスクを高めると言われています。

●翼状片:白目の表面を覆う結膜が、目頭や目尻から角膜(黒目)に侵入してくる病気です。進行すると乱視を引き起こしたり、瞳孔にかかると視力障害につながることもあります。屋外活動時間が長い人に多発すると考えられています。

●白内障:目の中でレンズの役割を果たす水晶体が濁り、視力低下を引き起こす病気です。白内障の主な原因は加齢ですが、紫外線はその発症や進行を早める重要な危険因子の一つとされています。

・紫外線と白内障のメカニズム:紫外線(特にUV-B)を長期間浴び続けることで、目の水晶体に含まれるタンパク質が変性し、その透明度が失われて白く濁っていきます。これは、紫外線によって引き起こされる酸化ストレスが水晶体に蓄積されることが要因と考えられています。世界保健機関(WHO)の推定によると、白内障の原因の約20%は紫外線によるものとされています。

・リスク要因:日差しが強い熱帯地域や亜熱帯地域に住む人々、屋外での労働時間が長い人、あるいは屋外スポーツなどで長時間活動する人は、白内障になるリスクが高いとされています。また、サングラスを着用していても、レンズの側面などから紫外線が入り込み、目の特定の部分に集中して当たる「コロネオ現象」により、かえってダメージが蓄積される可能性も指摘されています。


③皮膚への影響:シミ・シワ、そして皮膚がんのリスク


眼へのばく露を減らす工夫

皮膚においても、紫外線は急性および慢性の両面で影響を及ぼします。

●急性傷害:いわゆる日焼け(サンバーンやサンタン)として現れます。サンバーンは皮膚が赤く炎症を起こす日焼けで、痛みや水ぶくれを伴うこともあります。サンタンは肌が黒っぽくなる日焼けを指します。

●慢性傷害:長期間紫外線を浴び続けることで、シミ・シワ、たるみといった見た目の変化(「光老化」)を引き起こします。これは自然な老化とは異なり、紫外線の影響で肌の弾力性が失われるために起こります。さらに、良性・悪性の腫瘍(皮膚がんなど)の原因となる可能性も指摘されています。

これらの健康リスクを避けるためにも、目の適切なUVカット対策が不可欠です。また、日焼け止めを塗る、日傘を使う、帽子を着用する、衣服で肌を覆う、などと合わせて紫外線対策を行なうとより効果的です。


参照:環境省 紫外線 環境保健マニュアル 2020  https://www.env.go.jp/content/900410650.pdf

2)UVカットメガネ(レンズ)を選ぶ際のポイント

ここではUVカットメガネ(レンズ)を選ぶ時のポイントをご紹介します。UVカットメガネ(レンズ)は、有害な紫外線をカットすることで目を保護するように設計されています。これは、レンズ素材そのものに紫外線を吸収する薬剤を練り込んだり、レンズ表面にUV吸収コーティングを施したりすることによって実現されます。これらの方法により、レンズが紫外線を反射または吸収し、目まで到達するのを防ぎます。


①UVカット率と紫外線透過率を確認する


UVカットメガネ(レンズ)を選ぶ際に最も重要なのは、「UVカット率」または「紫外線透過率」です。これらの数値が高い、または低いほど、紫外線から目をしっかりと保護することができます。

●UVカット率:レンズが紫外線をどれだけカットするかを示す数値で、100%に近いほど高い保護性能を持ちます。
●紫外線透過率:レンズが紫外線をどれだけ透過させるかを示す数値で、0%に近いほど紫外線を防ぎます。


②UVカットの範囲(UV400)を重視する


紫外線にはUV-C、UV-B、UV-Aの3種類があります。気象庁では、UV-C、UV-B、UV-Aを波長で分けています。UV-Cが100〜280nm、UV-Bが280〜315nm、UV-Aが315〜400nmとされています。UV-Cは、オゾン層で遮られるため、地表には届きません。特にUV-BとUV-Aは地上に到達し、目への影響が懸念されます。UVカットメガネやサングラスを選ぶ際は、ブロックできる紫外線の波長範囲を確認しましょう。

例えば、「UV400」と表示されているレンズが付いたメガネやサングラスは、400ナノメートル(nm)以下の紫外線をほぼ100%カットできることを示しています。これは、UV-B、UV-Aのすべての波長をカバーして目を保護します。


③レンズの色とUVカット効果は無関係


サングラスやカラーレンズといった、色が付いたレンズは、太陽や光のまぶしさを防ぐことができます。しかし、レンズの色が濃いほどUVカット効果が高いというわけではありません。透明なレンズでも、適切なUVカット加工が施されていれば、効果的に紫外線をカットします。見た目の好みや使用シーンに合わせて、自由にレンズの色を選びましょう。

ビジョンメガネでは、さまざまな紫外線対策レンズを取り揃えています。ここでは、おすすめの機能性レンズをご紹介します。サングラスに最適です。


①調光レンズ「Transitions®(トランジションズ)」の魅力


トランジションズ

一本で眼鏡⇄サングラスにチェンジするレンズで、様々な光環境に対応できる調光レンズ「Transitions®(トランジションズ)」は、UVカット機能を備えた非常に便利な選択肢です。

    ●トランジションズの主な特長
  1. 自動調光機能
    紫外線量に応じてレンズの色が自動的に変化します。屋外ではレンズに色が付いて濃い色になり、まぶしさを軽減しながら目を保護します。屋内ではクリアなレンズに戻るため、かけ替える手間がありません。
  2. ほぼ100%のUVカット
    すべてのトランジションズレンズは、ほぼ100%の紫外線をカットする性能を持っています。
  3. ブルーライトの軽減
    目に見えない紫外線だけでなく、まぶしさや目の疲れの原因となるブルーライトも軽減します。
    ●豊富なラインアップ
  1. Transitions® Signature® Gen S™(トランジションズ シグネチャー ジェン エス)
    非常に速く変色し、素早くクリアに戻るのが特長です。幅広い色展開があり、ファッション性も兼ね備えています。
  2. Transitions® XTRActive® New Generation(トランジションズ エクストラアクティブ ニュー ジェネレーション)
    車内でも色が変化する点が大きな特長です。強い日差しの中でも非常に濃く発色し、優れたまぶしさ保護とUV・ブルーライトカットを提供します。屋外で過ごす時間が長い方や、運転される方におすすめです。
  3. Transitions® XTRActive® Polarized™(トランジションズ エクストラアクティブ ポラライズド)
    従来の調光機能に加えて偏光機能が加わったレンズです。屋外でのまぶしさをより効果的に軽減し、水面や路面のギラつきを抑えてクリアな視界を提供します。

 

②UVカット機能が付いたブルーライトカットレンズも選択肢に


ブルーライトカットレンズには、薄い色が付いたレンズや透明なレンズでも、十分に紫外線を防ぐ機能が搭載されています。近年、スマートフォン・パソコンなどのデジタルデバイスから発せられるブルーライトや、太陽光からの紫外線対策も注目されています。ブルーライトは目の疲れや睡眠の質に影響を与える可能性があると考えられており、ブルーライトカットレンズはこれを軽減します。ここでは、UVカットとブルーライトカットの機能を併せ持った、代表的なブルーライトカットレンズをご紹介します。

 

レイガード435

●HOLT RayGuard435(レイガード435)

  • 青色光(380~500nmの短波長可視光)を軽減し、特に420nm付近で約65%、435nm付近で約20%カットします。
  • 380nmまでの紫外線をほぼ100%カットします。
  • まぶしさやチラつきを抑え、コントラスト低下を抑制する効果が期待できます。
  • スイート(ピンク)、ナチュラル(ブラウン)、ファイン(イエロー)、アッシュ(グレー)の4色のカラーオプションがあります。

 

ピュアブルーUV

●Nikon PBUV(ピュアブルーUV)

  • レンズ本来のクリアな視界を保ち、黄ばみが少ないのが特徴です。
  • 自然光に含まれるブルーライト(400~420nm)を約80%、PCやスマートフォンなどのデジタル機器から発せられるブルーライト(420~450nm)を約14%カットします。
  • 400nmまでの紫外線を100%カットします。
  • レンズの中に、ブルーライト吸収剤を使用しており、レンズの反射色を抑え、多重反射によるギラつきやゴーストを軽減します。

 

SCIRコート

●HOLT SCIR COAT(近赤外線カットコート)

  • 近赤外線、ブルーライト、紫外線の3種類の光を同時にカットすることで、目と目元の肌の光老化対策をサポートします。
  • 近赤外線を約50%カットします。
  • 380nmまでの紫外線をほぼ100%カットします。
  • ブルーライト(380~500nm)を平均で約30%カットします。

 

③撥水スーパーコートで快適性アップ


撥水スーパーコート
    メガネレンズに撥水スーパーコートを施すことで、快適性が向上し、結果的にUVカットメガネ(レンズ)の性能を維持しやすくなります。このコートは、レンズ表面を滑らかにし、水滴や油汚れが付きにくくする効果があります。
  • 水滴が付きにくい
    雨の日や汗をかいた時でも、レンズに水滴が残りにくく、クリアな視界を保ちやすくなります。これは、レンズ表面が濡れて視界が妨げられることによるストレスを軽減し、適切なUV保護を維持するのに役立ちます。
  • 汚れが拭き取りやすい
    指紋や皮脂などの油汚れがレンズに付着しても、サッと拭き取るだけで簡単に除去できます。レンズが常に清潔に保たれることで、視界のクリアさが維持され、UVカット機能が最大限に発揮される状態を保てます。
  • 傷がつきにくい
    撥水スーパーコートは、一般的なレンズの2〜3倍の耐キズ性能を持ち、日常的な使用による細かい傷がつきにくくなります。レンズは、傷などからコーティングが剥がれたりすることで性能が落ちるため、撥水スーパーコートは長期的にレンズの品質維持に活躍します。

これらの効果は直接的にUVをカットするわけではありませんが、レンズを清潔でクリアな状態に保つことで、UVカット機能が最大限に活かされる環境を作り出します。


4)レンズ交換と度付きサングラスについて

ビジョンメガネでは、レンズ交換が可能です。お気に入りのフレームを長く使いたい場合や、視力の変化、レンズのキズ、コートの剥がれなどで見えづらくなった場合は、フレームはそのままでレンズのみを交換することができます。他店で購入したメガネでも可能です。
ただし、フレームの状態によってはレンズ交換ができない場合があります。スタッフにご相談ください。


●レンズ交換の目安料金(2枚1組・税込)


  • 単焦点レンズの場合:¥4,000〜
  • 累進レンズの場合:¥10,000〜
  • 度付きサングラス(単焦点レンズ)の場合:¥7,500〜
  • 度付きサングラス(累進レンズ)の場合:¥13,500〜

●度付きサングラスを新しく作る・既製品を度付きにする場合


  • 単焦点レンズの場合(フレーム代+カラーレンズ代):¥3,500〜(2枚1組・税込)
  • 累進レンズの場合(フレーム代+カラーレンズ代):¥9,500〜(2枚1組・税込)
  • 既製サングラスを度付きにする場合(レンズ交換代として):上記代金に+¥4,000となります。
    ※ただし、レンズ交換ができない既製サングラスもありますので、詳しくは店舗スタッフにお尋ねください。

まとめ

UVカットは、目の健康を長期的に守るために非常に重要です。紫外線は一年中降り注いでいるため、UVカットメガネ(レンズ)は特定の季節だけでなく、年間を通しての着用をおすすめします。UVカット率や範囲、そしてブルーライトカットや撥水コートといった機能を検討することで、より快適で安全な視生活を送ることができるでしょう。また、お気に入りのフレームを長く愛用できるよう、レンズ交換のサービスも活用してみてください。

 

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