乱視の見え方と見えづらさの原因、おすすめの乱視眼鏡まで解説!

乱視の見え方と乱視眼鏡の解決策 乱視の見え方と乱視眼鏡の解決策

乱視という言葉はよく聞くけど、自分は乱視で矯正しなければいけないのか?そもそも乱視の見え方や原因など、知らないことも多いのではないでしょうか。ここでは乱視の人の見え方や乱視のチェック、乱視の人が選んだ方がいい眼鏡のポイントまで詳しく解説します。
自分が矯正が必要な乱視があるのかは、眼科を受診する、または眼鏡店で視力測定をしてもらいましょう。

目次
1)乱視の見え方
2)乱視とは?乱視の原因
3)乱視の種類
4)乱視チェック
5)眼鏡処方箋の乱視の見方
6)乱視用眼鏡で疲れる原因
7)ラクに見える乱視用眼鏡とは
8)乱視におすすめのラクに見える眼鏡レンズ
9)まとめ

1)乱視の見え方

乱視の見え方は、「6と8」や「3と9」の判別がしにくくなるような見え方です。また放射状の線を見た時に、タテヨコどちらかの線がぼやけて見えたり、ナナメ方向の線がぼやけて見えます。これは光が目に入ってきた時に、角膜の変形の影響で、焦点が2箇所になることから起こります。また、光のにじみやまぶしさを感じる場合もあります。

以下のような見え方はありませんか?


乱視の見え方-6と8 乱視の見え方-6と8

①「6と8」や「3と9」が見分けにくい

「6と8」や「3と9」の数字がぼやけて見え、判別がしにくく自信がないことがある。

② パソコン画面の線の太さが違って見える

パソコンでエクセルの表を見ると、タテとヨコの線の太さが違って見え、見えづらく感じる。


乱視の見え方-新聞 乱視の見え方-新聞

③ 数字や文字が見えにくく間違いやすい

本や新聞、スマホなどで、特に近くの小さい数字や文字を見た時に、見えにくく間違いやすい。


乱視の見え方-標識 乱視の見え方-標識

④ 看板や標識がハッキリ見えない

車線変更のために遠くの道路標識を見た時、標識の文字がハッキリ見えず、車線変更のタイミングが遅くなったり、危ないと感じたことがある。


乱視の見え方-街頭 乱視の見え方-街頭

⑤ 夜間の看板や街頭、車のヘッドライトがまぶしい

夜間の看板や街頭の光がにじんで、まぶしく感じる。車を運転している時には、対向車のヘッドライトがにじんで見える。


引用:ニコン・エシロール『乱視が強くエクセルの表が見づらい』
https://nikonjp.inspyre.net.nz/your-vision/strong-astigmatism-excel/

2)乱視とは?乱視の原因

乱視とは、⾓膜の形状が不均⼀のため、光の焦点を網膜に等しく合わせられず、視界がぼやけたり歪んだりする状態です。眼の病気や健康上の問題ではありません。
そして乱視の原因は、球面の角膜が少し変形していることが原因です。生まれながら乱視を持っている場合や、生活していく中で乱視になる場合があります。しかし乱視は、程度の差があるものの大半の人にあります。軽度であれば矯正する必要はありません。


引用:ニコン・エシロール『乱視』
https://www.nikonlenswear.com/jp/my-vision/astigmatism-the-astigmatic-eye/

3)乱視の種類

乱視は、目に入ってきた光が網膜のどこで焦点を結ぶかによって種類が異なります。ここでは簡単に乱視の種類をご紹介します。



乱視の種類-近視性乱視 乱視の種類-近視性乱視

① 近視性複乱視

焦点が2つとも網膜よりも前にある状態。

② 近視性単乱視

前の焦点が網膜よりも前。後ろの焦点が網膜上にある状態。



乱視の種類-遠視性乱視 乱視の種類-遠視性乱視

③ 遠視性複乱視

焦点が2つとも網膜よりも後ろにある状態。

④ 遠視性単乱視

前の焦点が網膜上に。後ろの焦点が網膜よりも後ろにある状態。



乱視の種類-混合乱視 乱視の種類-混合乱視

⑤ 混合乱視

前の焦点が網膜よりも前。後ろの焦点が網膜よりも後ろにある状態。

4)乱視チェック

乱視は角膜の状態によって、直乱視、倒乱視、斜乱視の3種類があります。ここでは簡単に、直乱視、倒乱視、斜乱視の見え方についてご紹介します。乱視は、程度の差があるものの大半の人にあります。軽度であれば矯正する必要はありません。
自分が矯正が必要な乱視があるのかは、眼科を受診する、または眼鏡店で視力測定をしてもらいましょう。


乱視の原因と見え方 乱視の原因と見え方

① 直乱視

角膜がタテにつぶれたような形で、垂直の線はハッキリ見え、水平の線がぼやけて見える。

② 倒乱視

角膜がヨコにつぶれたような形で、水平の線はハッキリ見え、垂直の線がぼやけて見える。

③ 斜乱視

角膜がナナメにつぶれたような形で、ナナメの線がハッキリ見え、その線に直角に交わる線が見えにくい。

5)眼鏡処方箋の乱視の見方

眼科を受診して発行される眼鏡の処方箋について、乱視の場合に記載される項目を解説します。


眼鏡処方箋 眼鏡処方箋

CYL.(Cまたは円柱)

CYL.には、乱視の矯正に必要な度数が記載されます。乱視矯正が必要な人のみ、記載されるものです。乱視の度合いは数値が0から離れるほど大きくなります。近視は「-」または「凹」、遠視は一般的に「+」または「凸」と表されます。実は程度の差があるものの、大半の人に乱視があります。しかし軽度であれば矯正する必要がないため、その場合は記載されません。

AXIS(AXまたは円柱軸)

AXISは乱視の角度(乱視軸)を表し、0~180の数値で乱視の角度が記載されます。乱視軸は人によってさまざまで、誤った方向に設定するとかえって見えづらくなることがあります。乱視矯正を表すCYL.(円柱度数)と必ずセットで記載され、乱視の矯正が必要ない場合は記載されません。

6)乱視用眼鏡で疲れる原因

片面非球面レンズ乱視なし 片面非球面レンズ乱視あり

視力測定の結果、乱視と診断されて乱視の度数が入った眼鏡を購入したのに、見えづらさを感じたり、疲れを感じたことはありませんか?

乱視の場合、度数が2つあるため、レンズの中に2つの度数を組み込む必要があります。しかし、多くの眼鏡店で販売されている片面非球面レンズに、2つの度数を組み込むと、度数が混ざり、特にレンズ周辺部の見え方が劣化し、ゆがみが発生します。そのため、見えづらさや疲れを感じやすくなります。

眼鏡店によっては、度数を下げて見え方の劣化を抑えている場合もあるようですが、この場合、低補正の状態になり、ハッキリ見える視界になりません。

7)ラクに見える乱視用眼鏡とは

片面非球面両面非球面レンズの比較 片面非球面両面非球面レンズの比較

眼鏡はレンズをカーブさせ、レンズ面の屈折力の組み合わせでレンズの度数を作ります。そうすると目に入ってくる光の屈折が変わり、網膜に焦点が合い、視力が矯正されます。しかし球面設計のレンズは、最適なレンズカーブにすると実用的なカーブになりにくく、反対に実用的なレンズカーブにすると性能が劣化する難しさがありました。そこにレンズ周辺部の曲率を変化させる「非球面」という設計技術が登場し、実用的なカーブでも性能を落とさない設計ができるようになりました。

眼鏡のレンズは、レンズの度数によって補正の内容が変わるため、最適な非球面を選ぶ必要があります。そして乱視の場合には、レンズの設計によってラクに見える領域が異なります。

ラクに見える乱視眼鏡は、2つの度数がある乱視に対して、レンズの表面と裏面で非球面で設計できる「両面非球面レンズ」を選ぶことがポイントです。レンズの両方が非球面になったレンズは、「両面非球面レンズ」または「オーダーメイド両面非球面レンズ」と呼ばれます。この2つは、ラクに見える領域や価格が異なります。また、取扱店が限定されるなど眼鏡店を選ぶ必要があります。

8)乱視におすすめのラクに見える眼鏡レンズ

眼鏡をかけているのに、見えづらさや頭痛や肩こりといった目の疲れからくる症状を感じていませんか?見えることも大切ですが、ラクに見える眼鏡で一日を過ごしたいですよね。ここでは、乱視の人がラクに見える眼鏡レンズの一部をご紹介します。



アルティマックス ファインフィールド アルティマックス ファインフィールド

昭和光学のアルティマックス ファインフィールド(単焦点・両面非球面レンズ)

両面非球面レンズは、2つの度数がある乱視度数をレンズの表面と裏面に設計することで、縦と横の両方の見える領域が広がります。また、片面非球面よりさらに薄く仕上がります。

昭和光学のアルティマックス ファインフィールドは、片面非球面レンズに比べ、明瞭域が40%も広くなり、よりゆがみが少ない新設計の両面非球面レンズです。明瞭域とレンズの薄さを両立し、衝撃に強いプライマーコートも標準装備しています。アルティマックス ファインフィールドは、眼鏡専門店の中でも取扱店舗が限られます。ビジョンメガネはアルティマックス ファインフィールドを全店舗で取り扱いしています。



シーマックス シーマックス

ニコンのシーマックス(単焦点・オーダーメイド両面非球面レンズ)

オーダーメイド両面非球面レンズは、眼鏡店で測定したあらゆるデータをレンズメーカーに送り、そのデータを元に、眼鏡を掛けた時に一番良く見えるようにレンズの隅々まで見えやすく調整していくことで、1枚のレンズが出来上がる特長があります。タテ方向・ヨコ方向の補正だけでなく、360度・全方位のゆがみを補正し、明瞭域がレンズの隅々まで広がります。

ニコンのシーマックスは、お客様が選んだフレーム形状を取り込み、一枚一枚個別に最適設計。さらに、お客様の目とレンズの位置関係までも取り込み設計に反映させるため、単焦点オーダーメイドレンズの極みともいえる製品です。ニコンのシーマックスは、眼鏡専門店に取り扱いが限られます。ビジョンメガネはシーマックスを全店舗で取り扱いしています。

9)まとめ

乱視の見え方は、数字がぼやけて判別がしづらかったり、タテとヨコの線の太さが違って見えたり、光がにじんでまぶしく感じるなどがありました。そして片面非球面レンズを選んだことによって、レンズ周辺部の見え方の劣化からゆがみが発生し、乱視眼鏡で疲れる原因であることが分かりました。

乱視がある場合、眼鏡で視力矯正をする時は「両面非球面レンズ」または「オーダーメイド両面非球面レンズ」を選び、レンズの明瞭域を広げることでラクに見える眼鏡になります。乱視で「両面非球面レンズ」または「オーダーメイド両面非球面レンズ」の購入を検討する場合は、レンズの取り扱いがある眼鏡店に相談しましょう。

 

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