遠近両用レンズおすすめメーカーから選び方や注意点まで解説!
遠近両用レンズは、遠距離から中間距離、近距離までを見えやすくするレンズのことで、近距離だけを見えやすくする老眼鏡のレンズとは異なります。この記事では、遠近両用レンズでおすすめのレンズメーカーから、遠近両用レンズの概要やメリットとデメリット、遠近両用メガネを選ぶ際のポイントを解説します。遠近両用レンズ選びの参考にしてください。
◆目次◆
1)遠近両用レンズでおすすめのレンズメーカー
2)遠近両用レンズとは
3)遠近両用レンズの種類
4)累進多焦点レンズの3つの種類
5)遠近両用レンズが持つメリット・デメリット
6)遠近両用メガネを選ぶポイント
7)遠近両用メガネを使い始める際の注意点
8)まとめ
1)遠近両用レンズでおすすめのレンズメーカー
レンズを長年にわたってつくり続けているおすすめのレンズメーカーを4社紹介します。レンズ選びの参考にしてください。
1.HOYA株式会社(HOLT JAPAN株式会社)
HOYA株式会社は、1962年からメガネレンズの製造をしています。ガラス製造から始まった企業で、医療関係から半導体関連まで扱う光学機器及びガラスメーカーです。1967年には、日本で初めて境目のない累進多焦点レンズを販売しました。 HOYAは、2003年累進面をレンズの内側と外側の両方にフリーフォームで組み合わせて形成する設計「両面複合設計」を採用したオーダーメイドレンズを開発し、発売を開始しました。累進多焦点レンズの中では、一番グレードが高い設計と言われています。
2.株式会社ニコン・エシロール
株式会社ニコン・エシロールは、カメラ製品をはじめとする、精密光学分野で有名なNikon(ニコン)のメガネレンズ部門と、世界に誇るフランスのメガネレンズメーカーであるエシロール社が手を組んで誕生したレンズメーカーです。遠近両用レンズも製造販売しています。
レンズ本来の性能を100%発揮するために、一人ひとりに合わせレンズと目の位置関係に応じた度数を、Nikon独自の技術「フェイスプロフィール」によって設計するオーダーメイドレンズまで揃えます。
3.セイコーオプティカルプロダクツ株式会社
セイコーオプティカルプロダクツ株式会社は、1964年からメガネレンズを製造している、歴史の長いレンズメーカーです。遠近両用レンズの課題であった歪みや揺れを軽減したレンズの製造に成功しています。なお、ビジョンメガネでは取り扱いはありません。
4.東海光学株式会社
東海光学は、1939年3月に創業した日本で唯一の眼鏡レンズ専門メーカーです。最新の脳科学を取り入れたメガネレンズの開発を行っており、企業独自の機能開発や製品開発を続けています。ビジョンメガネでは、取り扱いはありません。
なお、ビジョンメガネでは、お客様お一人おひとりに合ったレンズを提供するため、オーダーメイド遠近両用レンズを作れるHOLT JAPAN株式会社、株式会社ニコン・エシロールのレンズを取扱いしています。 オーダーメイド遠近両用レンズは、レンズの基礎設計に加えフレームを装用した時のメガネの傾き、お顔の動かし方の癖、ライフスタイルや心地よい自然な見え方に基づいた数値を お客様一人ひとりに合わせオーダーでレンズの設計(機能)に反映させる「オーダーメイド遠近両用レンズ」をお作りできます。
2)遠近両用レンズとは
遠近両用レンズは、1つのメガネで遠くの距離も近くの距離も見えやすくするレンズです。1枚のレンズのなかに、遠くも近くも両方の距離にピントが合う度数が設定されており、レンズの上部分が遠くを見るための度数、レンズ下部分は手元周辺の近くの距離を見るための度数となります。
そのため、遠近両用レンズを使えば、メガネを掛け替えることなく、視線の上下で遠くの距離から近くの距離までピントを合わせることができます。遠近両用レンズには2つの種類があり、それぞれに特徴があります。後ほど詳しく解説します。
老眼鏡とは使用目的が違う
老眼鏡と遠近両用レンズの違いは、メガネを使用する際の目的です。老眼鏡は新聞やスマホなど近くの距離のみを見えやすくしますが、遠近両用レンズは遠くから近くの距離までを1本のメガネで見えやすくします。
老眼鏡は、新聞やスマホなど手元の距離のみを見るには適していますが、遠くや中間距離は見えないためメガネの掛替が必要になります。遠くから近くの距離まで広い範囲を楽に見たい場合は、遠近両用レンズがおすすめです。
遠近両用レンズは、1本のメガネで遠くから近くの距離までを見ることができるため、日常のさまざまなシーンで役立ちます。
3)遠近両用レンズの種類
1.累進多焦点レンズ
累進多焦点レンズは、遠く・中間・近くの距離を見るために必要な度数が、1枚のレンズのなかに境目なくグラデーションのように変化して設定されています。そのため、視線を上下に動かすことで見たい距離にピントを合わせることができます。
現在、多くのメガネ店で「遠近両用レンズ」として提案されているのは、この累進多焦点レンズです。
累進多焦点レンズには、生活スタイルや目的に合わせて必要な距離を見えやすくするレンズの種類(遠近両用・中近両用・近々両用)とグレード、レンズの設計(機能)があり、選ぶレンズタイプによって揺れや歪み、視野の広さが異なります。
2.二重焦点レンズ
1枚のレンズに遠くの距離と近くの距離、2つの焦点にそれぞれピントが合う度数が存在するレンズです。主体は遠くの距離を見えやすくする度数のレンズで、レンズの下の方に近くの距離を見えやすくするための度数が小窓のようにはめ込まれて配置されています。累進多焦点レンズと比較すると、視界全体に歪みがなく、掛け始めてから慣れるまでの時間が短い傾向にあります。
4)累進多焦点レンズの3つの種類
累進多焦点レンズには、大きく分けて遠近両用レンズと中近両用レンズ、近々両用レンズの3 つの種類があり、生活スタイルや目的に合わせて、必要な距離を見えやすくすることができます。
1.遠近両用レンズ
遠近両用レンズは、遠くの景色から室内の中間距離、読書やスマホ操作の近い距離まで、すべての距離にピントが合うため1つのメガネで広い範囲が見えます。そのため、手元の地図やナビを見ながら建物・景色を確認し目的地に向かう外出時や車の運転、オフィスワークも外回りも1日中一本のメガネで過ごしたい時などにおすすめです。
2.中近両用レンズ
中近両用レンズは、度数によって異なりますが手元から約5メートル先程度の範囲がよく見えます。パソコン入力をしながら少し先のスライドを見る会議のシーンや、掃除や料理をしながらテレビも見る、家事などの室内作業時に適しています。遠近両用レンズと比較して近くの範囲を広く見ることができます。
最近は、手元でスマホ操作をしながら少し先のテレビと窓の外あたりの景色までが良く見える、室内の見え方を重視した中近両用レンズのメガネをメインのメガネとし、外出用に近くから遠くまで見える遠近両用レンズのメガネをサブのメガネとして使用する傾向が高まっています。
3.近々両用レンズ
近々両用レンズは、手元から約1メートル以内の範囲がよく見えます。パソコン作業や読書などの手元の範囲を広く見たい場合に向いています。近々レンズは、手元範囲の視野を重視しているため、中間距離と遠くは見える範囲が狭くなります。
視力が良く、遠くはメガネなしでも良く見える方は、手元重視の近々レンズから老眼対策を始めることをおすすめします。
5)遠近両用レンズが持つメリット・デメリット
遠近両用レンズには、種類ごとにメリットとデメリットがあります。以下で、詳しく解説します。
1.累進多焦点レンズ
累進多焦点レンズのメリットは、遠距離から中間距離、近距離までを1つのメガネで見える点です。遠くの景色から手元の新聞や携帯電話の画面までのすべての距離を見るための度数が1つのレンズのなかに境目なく設計されています。そのため、視線を上下に動かすだけで、見たい距離にピントを合わせることができます。
また、レンズの見た目は一般的な近視用レンズとほぼ変わりがないため、周りから老眼対策をしていることを気づかれにくいといえます。デメリットは、レンズの種類(遠近両用・中近両用・近々両用)とグレード、レンズの設計(機能)によって視界に歪みや揺れを感じやすい場合があり、慣れるまでに時間がかかることがある点です。
2.二重焦点レンズ
二重焦点レンズのメリットは、累進多焦点レンズと比べて視界全体に歪みがなく、慣れやすい点です。デメリットは、レンズのなかで2つの度数がはっきりと分かれているため、度数の境目は見えづらく感じることがあります。中間距離に合わせる度数は設定されていません。また、近距離を見えやすくする小窓が見た目にわかりやすいため、老眼対策していることが周りから気づかれやすい点もデメリットの1つです。
6)遠近両用メガネを選ぶポイント
遠近両用メガネ選びで失敗しないためには、どのようなシーンや場所での見えづらさを解決したいのか、目的と用途に合わせてレンズとフレームの双方から考えるのがおすすめです。以下を参考にしてください。
1.レンズ選びのポイント
遠近両用メガネのレンズは、累進多焦点レンズか二重焦点レンズのどちらを選びます。現在は、レンズに境目がない累進多焦点レンズが主流です。普通のメガネと見た目が変わらないため、老眼鏡のように年齢を感じさせません。
累進多焦点レンズは、1つのレンズのなかに複数の度数が入っているため、選ぶレンズの種類(遠近両用・中近両用・近々両用)とグレード、レンズの設計(機能)によって視界の歪みや揺れを感じる場合があります。
老眼による見えづらさを我慢して、メガネを掛けないより、「スマホの文字にピントが合うまで時間がかかる」「ノートパソコンの文字が見づらいと感じる時がある」など、老眼の兆候が感じられる早い段階で遠近両用レンズや中近両用レンズ、近々両用レンズのメガネを使用すれば、慣れやすくなります。
2.フレーム選びのポイント
昔は、遠近両用レンズの機能を十分に発揮させるには、設計上ある程度の縦幅のあるフレームを選ぶ必要がありました。現在は、レンズ性能が飛躍的に向上しており、縦幅が狭いフレームでも遠近両用メガネにできるため、自分がなりたい印象や好みに合わせて選べます。
しかし、縦幅が広いフレームは広々とした視野で見えやすくなりますが、縦幅が狭いフレームは視野もその分狭くなるため、慣れにくさや見えづらさを感じることがあります。
7)遠近両用メガネを使い始める際の注意点
遠近両用メガネは、レンズの種類(遠近両用・中近両用・近々両用)とグレード、レンズの設計(機能)によって慣れるまでに、時間がかかります。個人差がありますが、自然に使えるまでに時間がかかることが多いです。初めて遠近両用メガネを使用する場合は、室内から使い始めて使用範囲を広げていくと良いです。階段の段差や車の運転には十分に注意して使用しましょう。
また、遠近両用メガネを快適に使用するためには、フィッティングが重要です。メガネの購入店舗で、必ず調整してもらいましょう。
8)まとめ
遠近両用レンズの中でも累進多焦点レンズは、遠距離・中間距離・近距離と広い範囲が見えやすく、見た目も近視用メガネと変わりません。二重焦点レンズは視界全体に歪みがなく慣れやすい点がメリットといえます。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分に合うレンズを選びましょう。
ビジョンメガネは、メガネのマエストロがいるメガネ専門店です。店舗スタッフによるメガネの技術力に自信があります。また、メガネ専門店でしか取扱えないメガネレンズも取り揃えています。メガネの見え方や破損などを保証する安心の0円サービスや、業界初大手保険会社提携メガネ保証制度もありますのでメガネの購入を考えている人は、ぜひビジョンメガネをご利用ください。
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監修:公益社団法人 日本眼鏡技術者協会 「国家検定資格」眼鏡作製技能士1級 小倉正道
※「国家検定資格」眼鏡作製技能士とは、眼鏡作製において、お客様の眼鏡の使用状況・使用目的を聞き取ると共に、視力の測定、レンズ・フレームの販売、加工前作業、レンズ発注・加工、フィッティング、引き渡し、アフターケアを行う眼鏡作製の総合エキスパートです。