【お知らせ】10月は目とメガネの愛護月間「老眼は早めの対策が大事」

目とメガネの愛護月間2024目とメガネの愛護月間2024

今回、40~60代の男女106人を対象に、アンケート調査を実施。40代の約7割が「老眼鏡をかけることに抵抗がある」ことが分かりました。目の負担が軽減できることは意識している一方で、「老人のものという印象」(40.5%)、「おしゃれなものが少ない」(37.8%)といった、ネガティブな印象があがっています。また、男女別でみると、男性の方が「できれば気づかれたくない」(20.75%)と感じている傾向が高いことも分かりました。

「老眼=老視」は、年齢とともに近くのものが見えづらくなる目の状態のことを言います。
目にはレンズの役割をする水晶体があり、その周辺にある毛様体筋と呼ばれる筋肉(調節力)が緩んだり、引き締まって縮んだりすることによって、水晶体の厚みを変えピントを調節します。
老眼は、加齢とともに水晶体の弾力と毛様体筋の働きが低下することで、十分に水晶体の厚さを変えることができなくなり、近くのものが見えにくくなったり、近くから遠くへのピント合わせに時間がかかったりする“目の老化現象”です。平均的に、45歳前後から自覚症状が出てくることが多いとされています。

老眼「調節力の衰え」"

日本の人口1億2385万人のうち、45歳以上は約7075万人と約57%※を占め、約1.8人に1人が“老眼世代”です。
引用:2024年8月20日公表 人口推計(2024年(令和6年)3月確定値、2024年(令和6年)8月概算値

眼鏡に関する国内唯一の国家検定資格(国家資格)「眼鏡作製技能士」を保有する、当社の教育担当の小倉正道(おぐら・まさみち)は、「老眼は、加齢に伴う自然な現象のため、完全に予防することはできないと言われています。まだ見えるから、自分はまだ若いからと、見えにくい状態を続けていると、目に負担がかかり、疲れを感じやすくなるほか、肩こりや頭痛の原因にもなります。」と話します。

小倉は、「スマホを持つ手を顔から離し、眉間にシワを寄せながら画面を見たり、手元を見る時に眼鏡をおでこに上げる仕草は、かえって老けて見える原因にもなります。手元が見えにくくなったなと感じたら、我慢せずに老眼鏡や遠近両用眼鏡を利用することをおすすめします。人生100年と言われる時代。見えづらさによる不具合を軽減し、安全でいつまでも若々しい“視生活”のために、早期発見と対策をしましょう。」とも話しています。

老眼「老けて見える仕草」"
腕を伸ばし、顔から離して眉間にシワを寄せながらスマホを見る「般若顔」(左)や、眼鏡をおでこに上げる「デコメガネ」(右)はかえって老けて見えることも。老眼鏡や遠近両用眼鏡を上手に活用し見えづらさを解消、若々しい“視生活”を!

高齢化が進む今、当社では、10月は「目とメガネの愛護月間」とし、40歳以上のお客様へ、積極的に視力測定を呼びかけて、老眼の発見と対策に努めたい考えです。

「眼鏡作製技能士」が解説、おしゃれに使える老眼対策アイテム&老眼のチェック方法

1級眼鏡作製技能士“目と眼鏡の専門知識を持つプロフェッショナル”による、<おしゃれと“見え心地”を両立する老眼対策アイテム>や<老眼のセルフチェック方法>などを、一問一答形式で紹介します。

Q. 老眼鏡=老人のもの、おしゃれじゃない!を覆すアイテムはありますか?
「老眼鏡」というと、100円均一などの雑貨店で販売されている既製品や、眼鏡タイプのルーペ(拡大鏡)をイメージされる方が多いのではないでしょうか。すでに決まったフレームデザインとレンズサイズの中から選ばないといけない、トレンドや自分好みに仕立てることができないといったイメージがあり、ネガティブな印象を持たれる傾向があるのではないかと思います。
眼鏡店では、老眼鏡をはじめとする老眼対策用眼鏡を、お好みのフレームとご自身にあった最適なレンズでお作りすることができます。老眼対策用眼鏡も“おしゃれアイテム”として、また、スポーツ時やお仕事時などシーンに合わせて、ご自身のライフスタイルを豊かにできるものであることを知っていただきたいですね。
ビジョンメガネでは、パーソナルカラー診断からご自身に似合うフレームを選ぶ女性用の「華色(ハナイロ)」や、男性用には見え方をキープし、安定した視界を保つ“絶対にずれない”をコンセプトにした「マイドゥ(MYDO)」など、機能性を備えた商品もご用意しています。

Q. 老眼はいつから始まりますか?
ヒトの目の機能は、10歳を過ぎたあたりから少しずつ低下していくので、実は小学生からすでに老眼へのカウントダウンは始まっているんです。
老眼の症状の一つとして、目の「近点距離の変化」が挙げられます。近点距離とは、近視や乱視などの「屈折異常」がない状態(眼鏡やコンタクトレンズで矯正した状態)でピントを合わせることができる、目から最も近い位置のことです。
個人差はありますが、近点距離は30歳では目から14センチ前後、40歳では22センチ前後とされています。老眼になると、近点距離が目から遠ざかっていくので、45歳前後から「近くの物が見えにくくなった」「スマホの画面を遠くに離すと見やすくなる」といった自覚症状が出始めます。
最近は、スマートフォンやPC作業が増え、手元の距離を見る時間が多くなったこともあり、当社のお客様の中には、30代前半から遠近両用レンズを使い始める方もいます。いつ老眼が始まるかは個人差があるため、目の疲れを感じやすくなってきたと感じる場合は、眼科や眼鏡店で視力測定をすることをおすすめします。

老眼「ピントがあう距離」"

 

Q. 以前より物が見えにくくなっただけであれば、放っておいても良い?
老眼の症状が出ると、細かい文字や数字がパッと読めなくなるため、読み間違いや見間違いが発生したり、ピントが合わないことにストレスを感じるようになります。また目の老化は、動体視力や距離を把握する深視力など、様々な視覚機能に支障をきたすため、交通事故や交通違反の発生リスクを高める可能性も考えられます。
加えて、目はどうにかピントを合わせようと頑張るので、筋肉にかなり負担がかかります。その状態が長く続くと、頭痛や肩こり、吐き気などの症状が現れ、日常生活に支障をきたす恐れもあるので、早めに対処しましょう。

Q. 自宅で簡単に出来る“老眼のセルフチェック方法”を教えてください
老眼かを正確に知るためには視力測定が必要ですが、指先を使って簡単にチェックする方法があります。
人差し指の腹の方を、顔のすぐ近くに置きます。そこから指をどんどん遠ざけていき、指紋がくっきりと見えるところ(ピントが合うところ)で動きを止め、目からの距離を測ると、自分の「近点距離」を知ることができます。
近点距離が30センチ以上で、小さい文字を読む際に文字がぼやけたり、夕方や照明が暗いと物が見えにくくなる、スマホの文字を打ち間違えることが日常的に起こる方は、老眼が進行している可能性が高いです。

老眼「セルフチェック」"

Q. 老眼対策用眼鏡には、どんな種類がありますか?
何をどう見たいかで、選ぶべき眼鏡が変わります。
老眼鏡は、手元にピントが合うように設計してあるので、手元の視界はクリアですが、遠くはぼやけて見えるため、近くを見る時以外は眼鏡を外す必要があります。一方で、1枚のレンズに、異なる度数を入れた累進レンズを使えば、眼鏡をかけ替えることなく、視線の動きで様々な距離を見ることができます。
累進レンズには、遠くの距離から近くの距離までピントを合わせることができ、主に遠くの見えやすさと視野を広くする「遠近両用レンズ」、50~70cmに素早く楽にピントが合い、中間距離の視野の広さを重視した「中近両用レンズ」、手元から身の回りといった近くを重視した「近々両用レンズ」の3種類があります。
ひと昔前は、度の切り替え位置が見て分かるものもありましたが、最近はレンズ性能が進化しているので、見た目には普通の眼鏡と変わりありません。見る距離によって眼鏡をかけ替える必要がないので、老眼だと気付かれたくない方に向いています。
また、遠近両用のコンタクトもあるので、コンタクト派の方はそちらも検討すると良いでしょう。
コンタクトレンズで対策したい場合は、まずは眼科を受診して目の状態を詳しく検査しましょう。そして発行してもらったコンタクトレンズ指示書を、眼鏡店やコンタクトレンズ店へ持参して、購入してください。

老眼「遠近両用レンズ」"

Q. 老眼対策用眼鏡は、いつから使い始めたら良いですか?
累進レンズは、40歳になったあたりから使用することをおすすめします。
老眼の症状が進んだ60代以降に初めて使用する場合、累進レンズ特有の視点の動かし方に慣れず諦めてしまう方が多くいらっしゃいます。しかし、調節力がまだある40代から使い始めれば、比較的慣れやすく、スムーズにかけ続けることができます。
視力の状態によっては、累進レンズではなく、老眼鏡の使用で十分な場合もあります。また、60歳を過ぎると遠近両用レンズ1本だけでは対策が難しくなり、中近レンズや、近々レンズとの併用が必要になることもあります。
眼鏡店によって取扱いレンズの種類やグレードが異なりますので、まずは気軽に相談し、ご自身に合う対策を見つけてください。

 

監修:公益社団法人 日本眼鏡技術者協会 眼鏡作製技能士1級 小倉正道
技能検定「眼鏡作製職種」眼鏡作製技能士とは、眼鏡作製において、お客様に最適な提案・販売・ケアを行う総合エキスパート。国家検定資格になります。
職業能力開発促進法 第47条第1項の規定に基づき、技能検定職種のひとつとして、令和3年8月13日に(公社)日本眼鏡技術者協会は厚生労働大臣から眼鏡作製職種の指定試験機関となり、試験業務を実施することになりました。
※公益社団法人 日本眼鏡技術者協会 眼鏡作製技能士の情報はこちら

 

 

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